2007年11月16日金曜日

キヤノンインクカートリッジ事件

 11月8日、インクカートリッジ事件(キヤノン株式会社 v リサイクル・アシスト株式会社)の最高裁判決があった。(最高裁H19.11.8(H18(受)826号)
 一週間以上経過し、やっと判決文を読むことができた。

 原審が「特許権が消尽しない場合として2類型を示し、本件は第1類型には該当しないが第2類型に該当するので、特許権は消尽していない。」としたのに対し、最高裁判決は「原審の判断は,結論において正当であり,論旨は採用することができない。」とし、知財高裁大合議の論旨を否定した。
 最高裁は、特許権の消尽について「特許権者等が譲渡した特許製品と同一性を欠く特許製品が新たに製造されたときは,特許権を行使できる(特許権は消尽しない)。」とした上で、イ号製品が特許製品と同一ではないことを示し、上告を棄却した。

 インクカートリッジの価格が下がらないは好ましいことではないが、論理は原審より判りやすい。

 ちなみに、裁判長は横尾和子裁判官。原審は、知財高裁大合議H18.1.31(H17(ネ)10021号(裁判長裁判官篠原勝美)で、田村教授から元気がいいと評されている三村量一裁判官も合議体の一人だった。