2008年10月16日木曜日

魚の逃避行動

15日の朝日新聞(夕刊)に「ゼブラフィッシュの逃避行動」についての研究結果の記事が載っていました。名大の小田教授は、私と大学の同期です。彼らの究極の目的は、ヒトの脳の神経細胞の仕組みを解明することでしょうが、ヒトの脳は余りにも複雑すぎます。ヒトと同じ脊椎動物である魚からひとつずつ解明しようとしています。
われわれはさまざまの感覚によって外界を知り、その情報をもとに運動指令信号を生み出して巧みに体を動かすことができます。脳はどのようにしてこのすばらしい情報処理をおこなっているのでしょうか?人の脳には1000億もの神経細胞(ニューロン)が精緻で複雑な神経回路網を形成し、信号処理をおこなっています。複雑に見える脳といえども生物の進化の産物であり、過去から受け継がれた基本構造の中に、機械にまねの出来ない脳の優れた機能を発揮する原理が埋め込まれています。私たちはゼブラフィッシュや線虫を研究材料にし、脳の巧みなはたらきを基本的な仕組みから理解することを目標としています。(名大脳機能構築学

0 件のコメント: